商工ローン
商工ローン
商工ローンとは、「銀行などの金融機関から融資が受けられない中小企業を顧客とする金融業者」です。
消費者金融と商工ローンには、以下のような違いがあります。
- 消費者金融
- 無担保・無保証
- 融資限度額 20 ? 50 万円程度
- 商工ローン
- 担保や保証人が必要
- 融資限度額 100 ? 5000 万円程度
消費者金融の 3 悪と商工ローンの 4 悪
消費者金融の 3 悪とは以下を指します。
- 高金利
- 過剰融資
- 過酷な取立
商工ローンの 4 悪とは、消費者金融の 3 悪に根保証契約が加わります。
- 高金利
- 過剰融資
- 過酷な取立
- 根保証契約
商工ローンの根保証契約
商工ローンの保証契約は、根保証契約という独特の契約になっています。
根保証契約とは、「継続的取引関係から生ずる不特定の債務について、一定期間、一定金額(保証限度額)を継続的に保証する契約」です。
通常、100 万円の金銭消費貸借契約の保証人は、100 万円の保証責任を負います。
一方、「5 年間の保証限度額 1000 万円」の根保証契約の保証人は、当初の借入が 100 万円でも 5 年以内に追加融資が行われた場合、1000 万円までの保証責任を負います。
商工ローンの日栄と商工ファンド
商工ローン業界では、1 位の日栄と 2 位の商工ファンドが圧倒的なシェアを占めており、一時期、それぞれの融資先は日栄が約 6 万社/商工ファンドが約 10 万社と言われていました。
しかし、両社は根保証契約の説明を十分行わずに営業を行っていたため、1998 年 12 月に「日栄・商工ファンド対策全国弁護団」が結成されました。
日栄の「腎臓売れ、肝臓売れ、目玉売れ」
日栄の管理部門の社員が、保証人に対して「腎臓売れ、肝臓売れ、目玉売れ」という脅迫的取立を行い、1999 年 10 月 30 日に恐喝未遂容疑で警視庁に逮捕されました。
その後も、恐喝罪や貸金業規制法違反などの容疑で、日栄の社員や元社員が逮捕されています。
2000 年 1 月 17 日には、金融監督庁(当時)・近畿財務局は以下の行政処分を下しました。
- 全店の 7 日間業務停止
- 東京支店・千葉支店の 90 日間業務停止
日栄と被害者の和解
日栄の「腎臓売れ、肝臓売れ、目玉売れ」事件の被害者の保証人は、脅迫的取立で精神的苦痛を受けたとして、日栄を被告に 300 万円の慰謝料の損害賠償請求訴訟を提起していました。
最終的には、日栄が被害者に謝罪して、250 万円の慰謝料を支払う内容の和解が成立しています。
日栄のテレビ CM
日栄は一時期、以下の報道番組のスポンサーとなり、テレビ CM を大量に放映していました。
- 日本テレビ
- 「ウェイク・アップ」
- TBS
- 「報道特集」
- テレビ朝日
- 「サンデープロジェクト」
- 「ニュースステーション」
商工ファンドの裁判所利用
日栄の暴力的・脅迫的取立に対して、商工ファンドは裁判所を最大限に利用して債権回収を行っていました。
商工ファンドは、大量かつ全国的な支配人による手形訴訟による債権回収を選択したため、一時、全国の地方裁判所における手形訴訟の 6, 7 割を商工ファンドが占めることとなりました。
2000 年 4 月、商工ファンドの社員が、有印私文書偽造罪と貸金業規制法違反の容疑で警視庁に逮捕されました。
これを受けて、金融庁・関東財務局は以下の行政処分を下しました。
- 全店の 3 日間業務停止
- 府中支店の 90 日間業務停止
